今回の記事では色彩心理に基づいた色のもつ効果と配色選びについて、自治体ホームページを例にご紹介します。
Webサイトで色合いが与える影響はとても大きく、 無意識に様々な情報を伝える力があるため企業のブランディングなどでも重要視されています。
デザインするうえでターゲット・イメージ・コーポレートカラーなど様々な目的で配色を決めると思いますが、地域の印象を左右するサイトのデザインでは現在どのような色が好まれているのかランキングにしてみました。
結果は以下の通りです。
1位 青系
2位 緑系
3位 ベージュ系
4位 白系
5位 カラフル(多色)系
出典:
https://www.city.hanamaki.iwate.jp/index.html
http://www.vill.awashimaura.lg.jp/
自治体のサイトに限らず、青は非常に多くのサイトで使用されている色でもありダントツで1位でした。
青は信頼を得やすい色として知られていて、訪問者に堅実で落ち着いている印象を与えるため行政機関のサイトにぴったりです。
また、余計な連想をされにくいという特徴があり、万人に好まれている色でもあり、視認性が高く認識しやすいという万能カラーなのであらゆる地域で使用しやすい定番色といえそうです。
さらに海や空も連想できるため、海岸沿いの地域などでも多く使用されている印象でした。
出典:
https://www.yanagawa-net.com/
https://www.town.yasuda.kochi.jp/index2.php
緑は植物を連想する色としての印象が強く、自然豊かな特徴のある地域で特に人気があるようでした。
山や草原など魅力的な自然環境を観光資源としてPRする地域は少なくないため、緑をメインにした自治体のサイトはたくさんありました。
他には目の疲れを癒す効果も期待でき、色味を調整することによって全く違う雰囲気を出せるところも緑の魅力です。
コンバージョン率の高い色としても知られている緑は、様々な場面でうまく取り入れたい色です。
出典:
https://www.gifu-iju.com/
http://chikuhoku.jp/
柔らかく穏やかなベージュのサイトは、地域に住んでいる人も優しくて穏やかな人が多いのかな?と訪問者に思わせてくれる魅力があります。
比較的どんな色とも相性が良く、背景色をベージュにするだけでメインのカラーの主張が緩和されて
全体が柔らかい雰囲気になります。
地域の特色として人の温かみなどをPRしたい場合などに効果が期待できそうな色で、最近作られた自治体のサイトに特に多く見られました。
出典:
https://www.city.miyazu.kyoto.jp/
https://www.katsuura-kankou.net/
無彩色なのでどんな色とも合わせやすく万能な白は、写真をメインにしている自治体サイトに多く見られました。
訪問者に地域の魅力を視覚的に伝えられる写真を多く載せているサイトは多いですが、白は写真を引き立てる役として非常に効果があるように思います。
白は日本人が好む色でもあるので誰にでも受け入れられやすいという特徴もあるようです。
出典:
https://shimonoseki.travel/index.php
https://www.city.ishioka.lg.jp/page/dir005559.html
カラフルな色使いの自治体のサイトは、基本的に明るい色合いで訪問者を楽しい気持ちにさせてくれます。
地域の人々や子どもの活発さの表現としての効果も高いように思いました。
自治体のサイトは、地域の特色を訪問者に伝える手助けとして効果的な配色をしていることがわかりました。
それぞれの色が見る人にどんな印象やイメージを与えるのか、色彩心理学も合わせて意識することでより戦略的な配色をすることができそうです。
※記載している内容は現在公開されているサイトを参考に収集した情報です。