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2025.06.06 デザイン

Figmaのデザインファイルが重い時の対処法

Figmaは動作がとても軽くて便利なデザインプラットフォームですが、プロジェクトの規模や期間によってはデータやファイルが膨大な量になってしまい、重くて作業に支障が出てしまう…ということもあると思います。
そこで今回はFigmaが重くなる原因と対処法をご紹介します。

Figmaが重い状態とは

ファイルのメモリー使用率が圧迫されている

Figmaの各ブラウザには独自のアクティブメモリ制限があり、ファイルのメモリー使用率が60%、70%、80%に達するとアラートが表示され制限されることがあります。
メモリー使用率はFigma「メインメニュー」→「閲覧」→「メモリー使用率」から確認することができます。

メモリ使用量を最小限に抑えるための解決方法

  • 大きなファイル構成になる場合はファイル自体を複数に分ける
  • ファイル内のページは必要な分のみ作成する
  • ページ内のデータの作り方に原因がないか見直す

主に上記を行うことでメモリ使用量を抑えることができます。
その中でも「ページ内のデータの作り方に原因がないか見直す」についてはデザインデータを作成する際に気をつけることができるため、こちらの原因を細かく調べてみました。

Figmaが重い時に確認するデザインファイルの原因と対処法

非表示レイヤーの削除

Figmaはレイヤーが表示されていない場合でもレイヤーの情報が保管、レンダリングされ、メモリー使用に大きく関係するため、必要ない非表示レイヤーはこまめに削除しましょう。
数が多い場合は、非表示レイヤーを一括で削除できるプラグインを利用するのもよさそうです。

不要な入れ子、オートレイアウトの削減

オートレイアウト、フレーム、グループは便利ですが、入れ子構造の使い過ぎはシンプルな要素でも情報量が増え動作が重くなってしまうため、不要な入れ子を作らないように気をつけましょう。
以下はやりがちな例です。

  • 作業の過程でレイヤーが増えたり減ったりを繰り返し、中身が空や単体の入れ子がある
    ⇒不要なレイヤーを削除し、レイヤーの階層構造をシンプルにする
  • オートレイアウト化するほどの構造でもないところまでオートレイアウト化している
    ⇒オートレイアウトは適用する範囲を最小限にすることで、フレームのサイズを変更する際や要素を移動する際に不要な再計算を防ぐことが可能
  • 無意識にフレーム化またはグループ化していて、いつの間にか不要な入れ子が何層にもなっている
    ⇒不要なフレームまたはグループは削除し、複数のフレームの構成を単一のフレームで実現できないか検討してみる
  • フレームの中に背景の塗りのためのオブジェクトレイヤーがある
    ⇒フレーム自体に塗りを追加すれば塗りのレイヤーは不要

不要な入れ子はデータが重くなるだけではなく、後の調整のし辛さやレイヤーの探しにくさなどパフォーマンス低下の原因になることも多いため、こまめに確認しましょう。

計画的なインスタンスやバリアント、コンポーネントの適用先の確認

メインコンポーネントだけではなく、コピーしたひとつひとつのインスタンスにもバリアントの情報が上乗せされているため、バリアントの数が多いコンポーネントはそれだけデータも重くなります。
最初できるだけ計画的に作成し、不要になったバリアントは削除したり、コンポーネントの適用先を確認してインスタンスの切り離しを行うこともメモリー使用量を抑えるために必要です。

ベクター要素やSVGの簡素化、レイヤーの統合

複雑なベクターやSVGの画像は重くなる原因となることが多いため、できるだけ軽くなるようにレイヤー数を減らして簡素化するなど対処する必要がありそうです。
例えば自分は、イラストレーターで作成したり素材サイトでダウンロードしたベクターイラストやロゴをコピーしてFigmaで使用する際、ペーストした時に何層にもなる複雑なレイヤーになっている場合はすぐに統合(Alt+Shift+F/選択して右クリック)したり、SVG画像をJPGにするなどしています。
イラストだけではなく、統合できる複数のレイヤーなどは統合することでかなりデータ量を減らすことができます。

画像の最適化、圧縮

Figmaに画像を大量に配置したり大きい画像を使用すると元のサイズですべて保持されるため、ファイルサイズが重くなりメモリー使用量にも影響してしまいます。
画質低下には気を付ける必要がありますが、使用するサイズに合わせてリサイズ・圧縮することでパフォーマンスが向上します。
この場合も非表示レイヤーと同じように、Figma上で画像を圧縮したりJPEG形式に変換できるプラグインがあるため利用すると便利です。
また、 Figmaで画像をリサイズした後 Ctrl(⌘) + Shift + C でPNGとしてコピーし、再度 Ctrl(⌘) + V でペーストすると、ペーストされた画像はリサイズされたサイズで新しい画像として扱わるため、元のファイルサイズが保持されなくなることから配置する前や配置してすぐのタイミングでリサイズするのがよさそうです。

あとがき

基本的には軽いFigmaですが、決して重くならないというわけではなく、重くて業務の効率が落ちてしまうということが実際にあって今回原因と対処法についてご紹介しました。
プロジェクトの規模によって適切にデータを作成していけばとても便利なので、うまく対処していきたいと思います。


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