データを一定の区間(数)で区切り、その数の大小を棒グラフで表したものです。 柱状図や単純に棒グラフとして呼ばれている事もあります。
ヒストグラムでは、どの区間のデータが全体の中心になっているかを表します。 また、中心から離れた値がどれほど有るのかも表されるので、ばらつきの管理が想定通りに行えているか、異常値がどれほどあるかを見ることもできます。
データが正規分布していると、グラフ全体の形状は山の形になりますが、形が歪な部分があれば正規分布から外れている=その部分に固有の要因があることが分かります。
また、計画しているデータの分布と、実際のデータの分布をグラフの形で比較することで、計画とのずれ=管理すべき箇所を特定するために使用することもできます。
ヒストグラムの例
データの数が少なすぎると、偶然の偏りが大きな棒グラフとして表れることがあり、状況を見誤ることがあります。そのため、収集するデータは100以上を目安とします。
例)500mlの内容量の清涼飲料で、実際に容器内に入っている量を集計する。
ここでは例として、「500ml未満は容量不足」「520ml以上は容量過剰」とすると、グラフはこのように読み取れます。
容量不足が14あります。全体量としては多くありませんが、これは商品品質を満たしていないので改善する必要があります。
容量過剰が21あります。品質としては悪くありませんが、過剰品質のためこの部分を管理して減らすことでコストを減らすことが可能です。
適正範囲が134あります。ここの範囲に入っているものは問題のない品質ですが、全体として適正な割合を満たしていなければ管理を改善する必要があります。
仮に適正範囲の目標を80%とした場合、このデータでは
適正範囲134÷総数169=0.7928=79.3%
80%を満たしていないので改善の必要ありとなります。
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