みなさんは被写界深度という言葉をご存じでしょうか?
言葉だけ見ると漢字ばかりで、なにやら難解な、どことなく専門的な雰囲気を感じさせる言葉ですね。
ですが、実は普段みなさんも見ているものになります。
前々回・前回の記事では、構図を用いて画像を印象的に見せるテクニックをご紹介させていただきました。
この被写界深度という考え方もうまく使えば素敵な画像にすることができるものになります。
プライベートでも写真撮影のタイミングなどでもしかすると役に立つ…かもしれません。
それではいってみましょう。
まずは画像を2枚ご用意いたしましたので、ご覧ください。
とても可愛らしいワンちゃんであることがお分かりいただけるかと思います。
ただ今回お伝えしたいのはワンちゃんの可愛らしさというわけではなく、上記の2枚の画像では構図以外で何が違うのか、という部分になります。
その違う部分というのが、被写界深度になります。
被写界深度というのは簡単にいいますと、「ピントの合っている範囲」となります。
ピントの合っている範囲が大きいほど、被写界深度が「深い」といいます。
逆にピントがスポット的に当たっておりボケている範囲が大きいほど、被写界深度が「浅い」といいます。
それを踏まえ、もう一度それぞれの画像を見てみましょう。
上の画像ではワンちゃん以外にも、影・地面の草木などがはっきり写っているのが確認できます。
こちらはピントが合っている範囲が大きいため、被写界深度が深いといえるでしょう。
上の画像ではワンちゃんにピントが合っており、それ以外はほぼボケているのが確認できます。
さらにワンちゃん自身も、後ろ足付近は少しボケていますね。
こちらはピントが合っている範囲が一部に限定されているため、被写界深度が浅いといえるでしょう。
それぞれ良さのある被写界深度ですが、もたらす印象には違いがあります。
全体像をはっきり見せたい時は、当然全体にピントを合わせたいはずです。
なので、被写界深度はおのずと深くなります。
全体的に輪郭がしっかり見えるので、画像の題材にもよりますがパリッとした雰囲気を演出することができます。
デメリットをあげるとするならば以下になります。
逆にピンポイントでアピールしたい場合は被写界深度を浅くすると効果的でしょう。
ポートレートと呼ばれる人物をメインとした写真を意識して見てみると、被写界深度を浅く撮影しているケースが多いです。
周りをボケさせることで、ふわっとした優しい雰囲気としたり、アピールポイントを浮き上がらせて印象的な画像とすることができます。
デメリットをあげるとするならば以下になります。
今回は被写界深度についてご紹介をさせていただきました。
いかがでしたでしょうか。
ピントをどこに・どの範囲で合わせるかによって画像が与える印象は大きく変わります。
普段の写真撮影や画像加工などの参考としていただけると嬉しいです。
基本的には
このように撮影することで差を出せますので、ぜひご活用ください。